Stayin' Alive !2016年11月14日 00:27

soundtraxxのデコーダには、小さなコンデンサ(220μF)がついています。取説にはdirty track上での動作改善ということで、短時間の無電状態をコンデンサに蓄えた電気で補うという仕掛けです。この短時間は、ほんとうに極く短時間のようで、手で電源のOFF/ONして接触不良を模擬すると、止まってしまいます。LENZ POWER1のように1秒くらい動作を保持するすることはできません。
もう少しなんとかならないか、ということでネットを探ると、北米のHPに1000μF以上のコンデンサを接続する例が載っていました。2013年の記事です。
大容量のコンデンサへの突入電流からデコーダやコマンドステーションを保護するため、コンデンサと並列でそれぞれダイオードと抵抗を接続する回路になっています。定量的な理解はできていないのですが、コンデンサに充電するときは抵抗を経由してゆっくりと電流を流し、逆に無電状態になると、順方向のダイオード経由で直ちにバックアップする仕掛けと理解しました。
ならばということで、秋葉原で材料を購入し、2つの容量で実験をしました。
<材料>
・コンデンサ 1000μF、3300μF(耐圧25V)
・ダイオード 汎用整流用 1N4007-B
・チップ抵抗 100Ω(1000μF)、220Ω(3300μF) <2W>
接続状態:上が3300μF、下が1000μF、緑+、白ー

 TSUNAMI TSU-1000デコーダに接続して、実験したところ、ざっくり以下の無電時間で動作を継続しました。モータの種類や音量によっても変わるものと思いますが、だいたいの参考にはなるでしょう。測定は、電源線を手で接触/非接触させて、10秒間の平均を出したものです。サウンドは連続していますが、モータは、OFF期間で回転が落ちます。

<結果>
・1000μF:約0.2sec
・3300μF:約0.3sec
<負荷>
・IMONモータ 25/128ステップ
・音量 10/255

低コストで安定した動作を実現するには効果的です。小型車輌には、1000μFくらいの大きさがちょうどよいようです。
逆に集電の厳しい2軸車には、このスペックだとちょっと不足かもしれません。LENZ POWER1や、TCS KAシリーズが必要ではないでしょうか。片ボギーガソリンカーに実装して、もう少し確認しようと思います。