焚き火台をこさえたので、ソロキャン行ってきた2020年01月12日 17:29

 年末からブログをほったらかしにしておりました。鉄道模型の工作は少し休んで、焚き火台づくりに励んでいました。最近は、キャンプ場で直火が禁止されているところが多く、夏に行った伯耆大山(鳥取)の麓のキャンプ場もそうでした。でも、焚き火を見るととても気持ちが落ちつくので、焚き火台をこさえてみたくなったわけです。
 市販品では、スイスSTC社製のPicogrill398というのが気に入って、軽量な上、洗練されたシンプルなデザインと工夫された組み立て方法に、ちょっと心がグッときていたのです。しかし、構造がとてもシンプルなので、ステンレス材の工作とロウ付けのチャレンジも含めて、真似て作ることにしました。作例はネットにいくつか出ているので、フレームサイズなどを参考にさせていただきました。
 フレームの材料は、メインがφ4mmのステン棒(SUS304ではなく303でした:訂正)、補強にφ3mm。φ4mm棒をジョイントするためのφ5とφ6真鍮パイプ(強度をもたせるため2重にかぶせます)です。焚き火を置く台は、t0.3のステン板(SUS430)でつくります。フレーム曲げは、以前につくった羽子板ベンダーを使いました。
   工作用紙に原寸図面を書いて、ベンダーで折り曲げ

 SUS304棒材の切断は、#0のバローべ糸のこ刃でおこないましたが、すぐに刃がだめになります。切削油をつけたらというアドバイスもいただいたのですが、逆に滑って切りにくいです。結局、彫金用CUTLUBを使いました。刃のかかりがよく、多少刃持ちがよくなります。SUS430板材は、やや硬いのですが、普通に#3/0でサクサク切れます。切削真鍮のような感じです。模型に使うなら、SUS430が扱いやすいです。ただ、入手しやすいハンズではt0.3、t0.5、t0.8、t1.0(泰豊製)しかなく、もう少し細かい刻みがあればと思います。ちなみに、置き台は下写真のように工作用紙を使い、現物あわせで何度かプロトタイピングしています。

 メインフレームと補強フレーム、真鍮パイプの固定には、ロウ付けで行いました。今回初めてだったのですが、ネットの実例(ホント、YouTubeは参考になります)などをみてチャンレジしました。棒とパイプの固定は、簡単にきれいに流れてくれました。ただ、棒材のイモ付けは、うまく流れてくれない箇所もあって、もう少し修行が必要です。熱しすぎると、酸化してうまく流れないので、その按配を見極めるのがポイントです。
 こさえてみて、あらためてオリジナルのデザインと構成の良さに感じ入りました。この商品は他社同等品より高いのですが、その価値が十分にあります。これはやはりお勧めです。
 フレームも真鍮パイプ部分が可動になっていて折りたためる

組み立てたところ。焚き火の置き台は、嵌めあいになっている。

   100均で買った金網(やわい)とスキレットを置いたところ

  もち運びには、これも100均の布袋に折り畳んで入れます

 そんなこんなでできあがったので、実際に使ってみます。電車で行ける(車を持っていないので)キャンプ場ということで、奥多摩・氷川キャンプ場でソロキャンプしてきました。夕方に着いたので、いいところ?は埋っていて、少し離れた場所にテント設営。このエリアは近隣への迷惑防止のため22時以降は火を消してとのことでした。
     石ころだらけの河原でペグが効かず思案中
       大きい石にロープをくくりつけて固定

 さっそく、焚き火開始。ゴウゴウとよく燃えてくれます。オリジナル設計がよいのですね。
 火をながめながら、ビールをいただき、心地よく飲んだくれました。焚き火台の本来の目的としても、スキレットで肉を焼いたり(ナイフを忘れて救急セットのはさみで切った)、コッヘルでお湯をわかして(ドリッパーは持っていったのだが、コーヒー粉を忘れた)お茶を飲んだりと、4時間以上使ってみましたが、ロウ付けがとれたりなどの問題はありませんでした。
   肉焼き中。この後ナイフを忘れたことに気づき悲劇へと。

 今回、めずらしく大成功?に終わったので、焚き火台の耐久テストでまたキャンプをしようと、帰りの電車で誓ったところです。ちなみに、氷川キャンプ場は直火OKです。

石炭台をつくる(1)2020年01月13日 22:23

 遅々として進まないモジュールですが、駐泊所の前に石炭台を設置することにしました。よくあるスロープがあって、平台になっているタイプです。
 写真などを参考に、雰囲気重視で図面を起こします。フリーハンドの部分もあります。スロープの勾配は、はやりの働き方改革を取り入れて、やや緩めにしました。模型だと45度くらいのもあるのですが、きっと登れません。

 材料は、ハンズで購入したひのき材です。先にチョッパーで必要寸法にカットして、こげ茶に染めます。これは、エアブラシの清掃でできた廃液をベースにブレンドした「まるいち」特製染料を使っています。なので、時期によって色合いが変わるのです。
今回は、ブレンドの香りに酔ったのか、ちょっと、濃く染めすぎたようです。ホッパー製作のときは、ひのき材はなかなか染まらなかったんですが...?

めざせ西沢森林鉄道跡2020年01月26日 23:39

 いつもお世話になっている板橋のFABの店主さんと、西沢森林鉄道跡を散策してきました。例年だと、この時期は渓谷の滝が氷瀑となっており、道も凍って10本爪アイゼンが必要な場所もでてきます。今年は暖かいので、そこまではないだろうということで、6本爪軽アイゼンやチェーンスパイクとピッケルで出かけました(実はそれしかない)。
 しかし、朝から結構な雨です。昼前から回復することを信じて、出発です。現地は、雪や雨は止んでいました。

 途中の国道沿いにトロッコが展示してあり、天気は曇りですが、気分は盛り上がってきます。西沢渓谷入り口の駐車場に車を止め、9時頃から渓谷に向かいます。
           旧西沢山荘の前の案内図

 ヌク沢では橋脚が残っています。戸渡尾根中腹からここまで、索道で珪石を降ろしていたそうです。
       奥から手前へと橋脚が残っています

 雪と氷ですべる二俣つり橋を渡ります(高いところは苦手)。ここで、川は西沢と東沢にわかれ、西沢に沿って渓谷の核心部に入っていきます。

 エメラルドグリーンの渓谷がなんともいえません。恋糸の滝あたりで、雪と氷が増えてきたためアイゼンを履きます。

   方杖橋:森林鉄道の橋もこの構造で造られていたそうです

 11時すぎに核心部の七ツ釜五段の滝に到着。
この先で、西沢から離れて、階段(キツイ!)を登って滝の上展望台に到着します。この川から離れる地点の対岸(左岸)には、朽ちた木橋とともに、何やらコンクリの構造物やステージのような台が遺跡として残っています。
 滝見台があったのか、東沢森林鉄道がここまで延びていたのか?は謎です。次回、雪がないときに調査したいです。

 滝の上展望台には、先客にご夫婦?がいらっしゃいました。昼近くなったので、ごはんとします。私はチリトマト味のカップ麺と、その残りスープに白ご飯とチーズを投入したリゾットです。あったまります。
 FABの店主さんが、展望台の後の高台に朽ちたエンジンらしきものを発見。またもやテンション上がります。探索に行きます。直6のエンジンでした。ディーゼル? トランスミッションもついています。エキゾーストパイプにはGMの刻印もあります。あのGMなのでしょうか??木の台枠に犬釘で固定されているので、何かの動力に使っていたようです。索道かなぁ?さっきの遺跡と関係あるのか?妄想は膨らみます。

 この展望台からは、遊歩道が下っていて、そこに森林鉄道の線路が残っています。しかし、反対の奥にも線路は延びているのです。少しのぞいてみましたが、朽ち果てています。
路盤も流れており、探索するにはロープなどの安全装具が必要な感じです。この先もテントを担いで、泊り込みで調査してみたいです。
       枕木も朽ちており、軌間は拡がっています

 帰りは、線路や橋脚の土台が残っている遊歩道を歩きながら、脳内ではトロッコにまたがってブレーキをかけながら、下っていきました。

   ここにもトロッコが。ブレーキは反対側にもついています。

 美しい渓谷と、森林鉄道の遺跡と妄想で楽しんだ一日でした。雪が消えたら、是非再調査に行きたいです。

石炭台をつくる(2)ほぼ完成2020年01月30日 23:45

 染めたひのき材を組み立てます。さいたま・大宮鉄道模型フェスタ2019Winter(長~)で購入した、アクリアStickが活躍します。位置決めをすぐにしたい場所は瞬着、目分量で位置を合わせたい場所はアクリアで使い分けています。
                  図面に仮止めしながら瞬着で固定

  床板は、すきまをランダムに開けたいのでアクリアを使用

 ほぼ完成。染が濃すぎたので、ちょっとやれた感じにするため、スポンジやすりなどでエッジを丸めたり、人が歩きそうなところをこすって、退色させました。

 このあたりに設置するのですが、奥側にするか手前にするかで決めかねています。手前に置くと、機関車が見えにくくなるのですが、奥側に給水タンクを設置するスペースが生まれます。その逆だと、石炭台のスロープあたりの空間が詰まった感じになるのです。

 しばらく思案して、場所を決めてから石炭を盛ることにします。