頸城コッペル2号機(16)プロトタイピング ― 2020年11月23日 23:46
9月後半から仕事が忙しくなって、家に帰っても工作をやる気力が涌いてきません。みなさんのツイッターやブログを拝見しながら、モチベーションを保っております。この3連休も、コロナ第3波もあり家でグダグダしておりました。少し工作再開です。
旋盤を導入した理由のひとつですが、イモン頸城コッペルのアラン式をなんとか動かしたいなと思っています。きょうは、アラン式のキモになるエキセントリンククランクをプロトタイピングしてみました。
溝を掘っているところ。刃先がよくみえないです..
Φ2.0mmの洋白棒をΦ1.45mmまで削ります。オリジナルのエキセントリンクロッドを活かしたいので、そこにハマる穴サイズに削ります。旋盤なのでパラパラッと削れます。
その後、ロッドがハマる溝を掘ります。折れたドリルロッドで幅0.3mmのバイトを作りました。これで、深さ0.5mmくらいの溝を掘ります。これも旋盤なのでパラパラッと削れます。
切断用のガイドに長さ2mmくらいのところに、同じく溝を掘ります。切断は突っ切りバイトではなく、糸のこを使いました。
糸のこで切断中。刃のとめネジを刃物台にのせてブレないようにしています。
この方法は、あまり推奨されていないようですが、突っ切りバイトの幅が2mmもあり、材料がもったいなくて(かなりケチ)、この手法をとってみました。ちゃんと、安全に切断できました。
切ったクランク2つに、0.25mmの穴を2箇所あけて、2枚を重ねてピンで固定します。この地味な作業を2~3時間していると、試作品ができあがりです。
2枚を重ねてピンで固定したところ
エキセントリンクロッドは、t0.2の洋白板から切り出しました。プロトなので適当です。お尻を割ってはめ込んでいます。オリジナルのロッドのできがよいので、表側のロッドにはこの上に貼り付けようと思っています。
上がオリジナル。下がプロト。ほぼ同じ厚みにできました。
さらに、メインクランクピンに取り付けるためのクランクをこしらえねばなりません。ここは強度が必要なので、ロウ付けかな。
旋盤の使い方というか、癖が少しずつわかってきました。地味なれど、進歩しているような気がします。
頸城コッペル2号機(15)ロッドと働輪 ― 2020年09月09日 00:09
備忘録的に..オリジナルのロッドは、働輪のクランクピン穴のボスの上で、クランクピンを軸に回転しています。「しりせま」にするためには、ロッドの穴を少し拡げて、働輪のボスを軸に回転するように加工しました。これによって、ボスの高さ分だけシリンダ幅を狭めることができます。
車軸止めにつけているのは、仮の集電ブラシ。オリジナルのブラシには主台枠に取り付ける極小プラパーツがあり、いろんな作業のハンダ熱で損傷しそうなため、仮を取り付けました。また、「しりせま」のため、車輪を車体中心に対して常に均等な位置にしておきたいため、左右ともにブラシを当てています。
拡大すると、ロッドがボスを軸にしていることがわかります。
反面、ロッドが働輪のタイヤに接触するため、絶縁側はショートします。そのため、薄いポリテープをロッド裏に貼って、ショートを回避しています。
テープを貼ってデザインナイフで、切り抜きます(赤丸内)
「しりせま」には、いろいろ気を使ってやらないといけません。
頸城コッペル2号機(12)しりせま試運転 ― 2020年08月12日 23:47
仮組みなれど、試運転しています。ちょっとギクシャク感があります。ロッド類の抵抗があるようで、停止から発車するときに、スムースなときと、引っかかってラピッドスタートになるときがあります。油分を与えて、集電ブラシを調整して、多少改善できましたが、引っかかりの捜査を開始せねばなりません。
が、ちょっと、飽きてきました..上回りでもこさえていきますか。
頸城コッペル2号機(11)しりせま完了!<5> ― 2020年08月11日 02:05
仕事がいろいろ立て込んで、家に帰っても工作する元気もでず、2週間ほどグダグダと過ごしていたのですが、ようやく「しりせま」活動もほぼ完了です。
最終的に、シリンダ回りで片側約1.0mmずつ幅を狭くしたのですが、クランクピンを加工したりと、思った以上に深い沼でした。クランクピン加工は、コードレスのドレメルを使って、ドリルレースしたのですが、バイトもいい加減な自作品だったこともあり、カチッとエッジが効いたできあがりにならず、ホントに旋盤欲しいなと思いました。
上がオリジナルのクランクピン。下が幅詰めの加工したピン
真鍮パイプでヤトイをつくって、ドレメルに取り付けて切削
何をしているかというと、サイドロッドのクランクピンの外周をひと回り(0.1mmくらい)太くしたいため、極細パイプをはめてハンダ付けしているところ。旋盤があればねぇ。
キットは、アラン式回りのロッドは組み立て済みです。プレス部品もあるので、細く削ったりエッジを立てたりしています。
とりあえず、片側の組み込み完了
<しりせま>効果ですが、上回りが手付かずなので、こんな感じかなという程度ですが、シュッとした細身の雰囲気はでたように思います。
ほぼ完了というのは、まだ仮組み状態なのです。シリンダはロックタイトでの仮固定ですし、リバースシャフトも仮付けです。また、集電は3軸のうち2軸にブラシを当てていますが、集電不良を起こすことがあります。低速域での走行の安定性にもムラがあるので、本組みした後、集電強化や調整が必要ですね。
目玉のアラン式ですが、フルワーキングではないので、動きにエキセントリックさがなくて、はっきり言って物足りません。先達である深田実佐夫氏は、1/80、9mmでフルワーキングを自作されていらっしゃいます。チャレンジしてみたい気もチラっとしたのですが、沼のつかり過ぎも体に悪いと思い、またの機会にしました。もう少し調整をして、上回りの製作をはじめましょう。
頸城コッペル2号機(10)しりせま<4> ― 2020年07月20日 23:01
久しぶりに頸城にとりかかります。シリンダ部の加工がだいたい終わったので、幅詰めの切断をおこないます。シリンダフランジをガイドに切断。
の前に、台枠にとりつけるためのシリンダ裏のボスにガイドの穴を開けておきます。ボスも切断してしまうので、取り付けの位置がわからなくなるのを防ぐためです。
元のボスのセンターに慎重にガイド穴をあけます
しかし、切断してわかったのですが、ガイド穴の2つのうちひとつは、シリンダのロストブロックの際ギリギリに開いてしまい、結局新たにあけ直す必要がありました。
この詰めたシリンダを台枠につければ終わりかと思ったのですが、シリンダの吸排気口の位置も内側に寄っているのでした。当然ですよね。
オリジナルでは四角い抜き取り穴から吸排気口が見えていた
上からみると、シリンダのボルト部分しか見えなくなってしまったのです。四角い抜き取り部分を少しでも内側に拡張する必要があります。そうすると、今度は煙室サドルも幅を狭めないといけません。
左側が幅詰め加工後、煙室を支えるフランジも小さく削った
.....そうです、どんどん沼にはまっているのでした。
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